「マイバッハ」と言えば、以前中国出張中に見かけたことを思い出す。
当時、なぜか高級ホテルに泊まらせてもらった際、その駐車場に停まっていた中国人VIPの乗っていた車が同じく「マイバッハ」だった。その時、現地の会社の通訳兼営業担当の若い子と話をしていたのを今でも鮮明に覚えている。
「あの車、すごい高いんですよね。日本ではZOZOTOWNの前澤友作さんが乗ってることで有名です。」と、私が営業の子に興奮気味に話し、2人で盛り上がったのを覚えている。
そんな珍しい車を、まさか娘の通うダンス教室の駐車場で見かけるとは。日本の経済が落ち込んでいると言われる中でも、こうして高級車に乗ることができる人がいるんだな、と一瞬日本の底力を感じた。
しかし、物語はここで終わらない。夕方、娘を迎えに行った時、その「マイバッハ」の持ち主と偶然にも駐車場で隣同士になった。挨拶を交わすと、どうやら中国人の親子(母娘)のようだった。彼女らは丁寧な礼儀作法と愛嬌のある笑顔で挨拶を返してくれた。言葉の端々に聞こえる中国語から、彼らが中国人であることが分かった。
私(結局、日本でも中国人が乗ってるんかーい!)
と心の中で突っ込んでしまいました。
私が日本で見かけた「マイバッハ」に乗っている人も、中国で見た「マイバッハ」に乗っていた人と同じく、中国人だった。こうして世界は繋がっているのだと感じると同時に、先ほど感じた日本の底力は、とんだ肩透かしだったなと寂しく感じました。
40歳になって、人生の折り返し地点を過ぎた私は、こうした偶然が起きる人生の中で生きる喜びや哀愁を噛み締めながら毎日を過ごしている。
あの「マイバッハ」に乗る親子のように、私も娘の未来に何か素晴らしいものを残してあげたいと思うが、果たしてそれが何になるのか。今日の出来事を振り返りながら、そんなことを考えていた。
今日もまた、普通の一日が過ぎていく。だけど、その普通の中にこそ、人生の哀愁が詰まっているのかもしれない。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
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今日の一曲
蔡依林 Jolin Tsai - 日不落 Sun Will Never Set